予約集客~その可能性と活用方法/㈲フォーエバー 取締役 島田亮嗣

≪予約対応の基本ルールを整備し、Web予約にも若いスタッフが柔軟に対応≫

「ホテル アトラス」など新宿・歌舞伎町と町田市で3店舗を展開する㈲フォーエバー。数年前から電話予約の対応をはじめ、自社HPからのWeb予約に加え「ハピホテ予約」「Buona notte」も実施。今年から新宿の2店舗では海外予約サイトへの掲載も開始した。

予約受付のルールづくりから

 以前から、利用者の予約問合せはあり、個別に対応はしていました。ただ、予約を受けるなら、複数のフロント担当者が同一基準で対応しなければならない、高稼動期に販売機会の損失が生じてはいけない、等々の問題があります。そこで、5年ほど前に副支配人が中心となって現場のフロント担当者と予約受入れの問題点を検討し、電話予約受付の基本ルールを整備して、取り組んできました。さらに昨年、自社HPからのWeb予約を開始し、「ハピホテ予約」「Buona notte」も実施。今年になって新宿の2店舗は2社の海外予約サイトにも掲載を開始しました。
 回転稼動のなかに予約を組み込むのは、フロントの負担が増え、複数の予約の入口があれば混乱の可能性もある。Web予約の実施前には現場からは不安の声もありましたが、実際に動き出せば問題なく対応できています。
 新宿・歌舞伎町とはいえ、近年は平日には空室も少なくない状況です。予約によって1組でも多く利用者獲得につながるのであれば実施すべき。これが基本の考え方です。さらに、集積地では目的の店舗を目指してきても途中で他店舗に入店してしまうケースもある。予約ならこの状況も防ぐことができます。また、ネット社会の現在、検索サイトや予約サイトへの掲載は、広告宣伝効果も大きい。利用数に関わらず実行すべきと考えています。

若いスタッフが柔軟に対応

 現在の予約利用の状況は、新宿の2店舗合計で、2つの国内予約サイトから月に40~60件。電話予約はほぼその半数、自社Web予約は数件程度です。一方、町田の店舗は常連客からの電話予約が多い状況です。予約サイトでの料金は、通常利用よりも若干高めの設定。飲食サービス等を付加した予約宿泊プランとして販売することで、価格差へのクレームはありません。
 一方、海外予約サイトからのインバウンド客は、現状ではまだ月に数組程度です。翻訳サービスを利用し英語と中国語のインフォメーションを用意して対応。15時チェックインで、料金の基本は休憩+宿泊。まだ海外旅行者の利用波動が掴み切れず、どのような料金変動が有効なのか試行錯誤中です。
 現在、国内2、海外2の予約サイト、自社Web予約、電話予約と、予約の入口は6つ。各種サイトを共通管理できるサイトコントールの利用も検討しましたが、現状ではこれらすべてを一括管理できず、しかも現在の利用数では費用対効果が低く、現状では採用を見合わせています。ただ、当社のフロントは20代が中心です。若いスタッフはWeb予約や新しい運営手法の採用にも柔軟に対応できます。反面、若いスタッフは入替わりが早く、募集・採用・教育の手間はかかります。
 現在、国内予約では、2種類の女子会プラン(シャンパン等をセットしたパーティプラン/エステ機器貸出等をセットしたエステプラン)や、コスプレセットのプランなども販売。今後、新しい利用ニーズを開拓する企画や、低稼動期のお得感のあるプランを実施し新規客を獲得、その新規客をリピーター化させるような集客戦略に取り組んでいきたいと考えています。
 ただ、やはり予約なしに手軽に利用できる利便性がレジャー・ラブホテルの回転稼動を支える原点。しかし従来のような高稼動が難しい現在、予約という集客手法は、組数を補完する有効な手段です。当社の規模なら、新しい運営手法にも、まずは実行し問題が生じれば改善していくトライ&エラーで臨むことができる。今後も予約の活用に積極的にチャレンジしていきます。

掲載:LH-NEXT vol.30(2016年10月31日発刊)