[企業訪問](株)オーディオテクニカ

レジャーホテル分野では、カラオケマイクのメーカーとして知られる㈱オーディオテクニカだが、同社のマイクロホンは、オリンピックやグラミー賞でも採用されるなど、幅広い分野で世界的に高い評価を得ている。その他にも多彩な音響関連製品を有する同社の製品および開発の背景を、プロオーディオ営業部アミューゼム課マネージャー・前田浩二氏に聞いた。

――貴社のこれまでの製品開発の流れをお聞かせ下さい。
前田 創立は1962年。昨年、おかげさまで50周年を迎えました。
創立当時、音楽はレコードの時代。当社は、レコードのカートリッジメーカーとしてのスタートでした。
その後、ヘッドホンやマイク、スピーカー等の分野にも取り組み製品化し市場に投入。音響製品のなかでも、とくに音の入口と出口を製品にする技術を得意とするメーカーとして歩んできました。1982年にはCDが登場しましたが、そこでも音の入口となる、信号を読み取るレーザーピックアップを開発・製造しています。
 
その間、1884年には、家庭用のすしにぎり器「にぎりっこ」を発売してヒット商品となりました。これは、その後、回転寿司店などで使う業務用の「すしメーカー」「のり巻メーカー」に発展しています。
音響機器メーカーが食品加工機器をというのは、違和感があるかもしれませんが、当社の社風もあり、技術者や営業マンの面白い発想が製品に取り込まれやすい環境なのです。この社風が、各種製品においても、市場の声をいち早く反映してニーズを捉えた製品開発につながっているといえます。

――貴社の主力商品であるマイクの特徴は。
前田 当初は、放送局や会議設備のマイクが中心でした。それが90年代初め、カラオケボックスの普及に伴って、カラオケ用マイクの開発・製造を手掛けはじめ、現在も多くのカラオケボックスやレジャーホテルに採用していただいております。
カラオケ用マイクは、ワイヤレスのほうが使いやすい。しかし、当初は電波式のワイヤレスでした。電波は壁を通り抜けるので、チャンネル数が多い場所では混信の問題があった。そこで、壁を通りぬけない赤外線式で混信の心配がなく、しかも、市場の声を取り入れ、業務用使用に適した耐久性を持たせ、アフターケア体制も整えて臨んだことで、市場で好評を得て多くの施設に広まっていきました。

その他、さまざまなイベントや音楽の分野でも、業務用としての信頼性と高品質が高く評価されています。オリンピックも96年のアトランタ以降すべての大会で当社のマイクが採用されています。
もちろん、国内外の多くのコンサートでも使用されており、アメリカのグラミー賞発表会場でも15年連続で使用されるなど、音楽アーティストからも高く評価されています。

――その他、いま注目されている製品は。
前田 コンシューマー用では、ヘッドホンが主力となっています。近年、ポータブルデジタルオーディオプレイヤーが普及し、スマートフォンで音楽を聴く人も増えている。付属品ではなく、自分好みの使いやすくいい音で聴けるヘッドホンを購入する人が増えているのです。ちなみに、ヘッドホンの国内販売シェアは、当社が09年以降4年連続でナンバー1となっています。
そのほか、サウンドアシストシリーズという、日常音声を手軽に増幅できる装置も注目されています。マイクとヘッドホンの技術を組み合わせた製品で、テレビの音声や会話をはっきり聴きたいという方々に喜ばれています。

――「ミュージックライト」という商品も注目されていますね。
前田 音楽と連動して点灯・回転する、LEDを使った、いわゆる小型のミラーボールです。カラオケの照明演出用として開発したもので、リモコンで演歌・ロック・ポップ・バラードの4種類の点灯パターンが選べるなど、使いやすく魅力的な照明演出ができ、価格も50,400円(税込、工事費別)と手頃ながら業務用としての耐久性もあって、人気商品となっています。
レジャーホテルでも、客室内に設置されるだけでなく、駐車場の照明演出として活用していただいているホテルもあります。この話を聞いた時には「えっ駐車場に」と少々驚きましたが、確かに、車を降りたところにこのような照明演出があれば、そこから気持ちが盛り上がります。面白い活用方法ですね。

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