予約集客~その可能性と活用方法/㈱GHP 代表取締役社長兼CEO 宮田啓光

≪予約集客のカギは知識と技術を伴った スタッフの心あたたまるホスピタリティ≫

 全国に83店舗を展開する㈱GHPでは、一部の都心部高稼動店舗を除いた81店舗で予約に対応。電話予約を基本に「ハピホテ予約」17店舗、「Buona notte」2店舗に加え、海外予約サイトにも14店舗を掲載し国内外のWeb予約にも対応している。

ホスピタリティで競争する時代に

 ここにきてレジャー・ラブホテルの予約が注目されてきました。これは従来の設備の競争からホスピタリティで競争する時代にシフトしたことの表れだと思います。これまでの“お客様を待つ”商売から、予約を受付けることで“お客様をお招きする”商売に変わりはじめてきたといえます。
 もちろん、レジャー・ラブホテルとしての基本は、非日常性と清潔感。この部分には今後もさらに力を注がなければなりません。そのうえで、予約集客を行なうということは、シティ・ビジネスホテルと同じフィールドに立つことであり、シティ・ビジネスホテルを上回るホスピタリティのオペレーションが必要となります。
 当社では数年前からこの状況を見越し、予約集客に関しても、予約システムや設備ではなく、“お客様をお迎えする”従業員のホスピタリティ精神の育成を重視して取り組んできました。
 まず、ホスピタリティの基準とすべく、フロントだけではなく全スタッフに「ホスピタリティブック」を配布。これは「ホスピタリティとは、相手を思う温かな心と行動」「相手を思う、知るためには、コミュニケーションが必要。コミュニケーション三原則の観察力・傾聴力・会話力を育みましょう」といった基本の解説。そして、その三原則の詳解。例えば「傾聴力」であれば、「目線の高さはお客様の高さに合わせる。適度な相槌を行なう。お客様に合わせた表情をする」等々、具体的な行動も示しています。
 さらに、接客時にホスピタリティが伝わるように、プロの講師を招いてのトーキングレッスンも数年前から実施。これは、電話の問合せ時に好印象を与えるトーク力にもつながり、予約獲得にも有効。また、短時間で対応するためにアクセス方法や利用システムの説明手順、さらに利用者はまだレジャー・ラブホテルの予約利用に慣れていませんから確実に予約を受けたことを伝える受け答え方も整えました。こういった電話対応が奏功し、当社の場合、電話予約での無断キャンセルはほとんどない状況です。

宿泊施設としての総合力向上

 現在、予約は2週間~1か月前から受け付け、予約販売の客室数は前年同月同曜日の稼動データ等から店舗ごとに判断しています。客室指定ではなくボリュームゾーンのランクの客室を販売し、料金は通常利用と同じ。現状の予約利用は、一般カップル客が中心でメンバーだけではなく新規客にも対応しています。
 現在、ビジネスプラン(出張時の1人利用)の予約を行なうホテルも増えてきました。当社ホテルも、まだまだ伸びしろのある顧客層なので、新聞サービスやPC貸出などを実施しビジネスユース促進を図っています。
 一方、インバウンド客への予約販売は、1店舗あたり3~5室で、チェックインタイムを早めにした料金設定。当社ホテルは外出可、電子錠不採用なので、オペレーションは一般利用と同じ。ただ、外国語対応等の手間はかかるので繁忙時期は販売を停止。外国人利用者からは好評を得ていますので、ビジネスユースと同様、伸びしろがあると思います。
 今後、予約集客を増加させ、利用者層の拡大につなげていくためには、ビジネス利用の1人客でも気持ち良く来店できるようなホスピタリティ力のさらなる向上が必要。そのためにはスタッフの就労条件・環境の向上も必要です。予約集客への取組みは、レジャー・ラブホテルという業態の総合力の向上につながっていくと思います。

掲載:LH-NEXT vol.30(2016年10月31日発刊)