【百家争論】嶋ちゃんのワンポイントアドバイス・・・NO.9“従業員のやる気”

 先日、あるホテルさんの運営を委託され、早速、出かけました。ホテルに入った途端。頭の中にクエスチョンが溢れました。あれ、これという問題ではなく、ホテルの中の空気が淀んでいるわけです。気だるさだけが押寄せ、緊張感・ハリがまったくないわけです。

 そんな中、この数日間練り込んだ、組織改革さらには新プロジェクトを次々に説明・発表。ところが、そこに集合しているパート・アルバイト・従業員さん、まったく上の空。もちろん、オーナーにも説明し、了解もいただいているわけです。そこでまた、オーナーに説明し、オーナーさんの対従業員さんへの現状を聞き出しました。そこで解ったことは、この数年間、最賃(最低賃金)がまるで変わっていないということ、賞罰・昇給もまるで無視ということでした。これには困り果て、どう再構築するかという問題から始めなくてはならないわけです。

 悶々としていたら、神田村のベランダ主から、打合せと言う名の暑気払い。そこで、主にことの顚末を説明すると、たったひとこと、「今度、今月末に刊行される『地方発 ラブホテル繁盛考』を読め」とのこと。そうはいわれても、今月末まで待てる訳もなく、ワインを追加して聞き出したところによれば、「従業員も満足していない職場に、顧客満足の空間はつくれない」「従業員をランク付けして給与の差をつける、賞罰は明確に」等々であった。

 そうなんですよね。従業員のやる気のないホテルに繁盛店はありません。これは何も、「レジャー・ラブホテル」に限ったことではなく、全てのビジネス・商売において同様です。やる気を出してもらう方法は例えば「大入り手当」「役職手当」「皆勤手当」等々は当然ですが、さらには経営に参加してもらう事も、大切なことと思います。つまりは、イベント企画に参加して頂き、その結果を総括し、よければ大いに評価する。逆であっても、マイナス評価にはしない。なぜなら、OKを出して始めたわけですから。さらには、季節毎の飲食イベント。この場合、売れた飲食については利益の中から、インセンティブとして数%を差し上げるのも、“やる気”を引き出す方法です。

 もっとも、何をいっても駄目な愚か者はいますがね。頭の中で、如何したものかと悶々としていたら、いつの間にか、新しいワインがまた増えていました。
 
 この夏のイベントを考えつつ、従業員の待遇を考え、張り詰めた空間を作りたく思います。“やる気”だ。さっさと帰ることにします。

PROFILE

㈱トラスター 代表取締役 嶋野宏見
(しまの・ひろみ)
関東を中心に30店舗を運営受託。コンサルティングにも対応。ホテル歴25年以上のキャリアを活かした運営手法で顧客満足と利益確保を両立。