YOMIURI ONLINEに「無届けラブホテル…性犯罪温床に」の記事

▼2009/11/19

 11月19日、読売新聞のインターネットニュース「YOMIURI ONLINE」に「無届けラブホテル全国3600軒…性犯罪温床に」という記事が掲載された。
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http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091118-OYT1T00753.htm
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 記事は、類似ラブホテルの軒数や問題等を紹介しているもので、とくに目新しい情報はない。ただ、「福岡県警によると~中略~今年1~6月に「類似」で摘発された児童福祉法違反などの性犯罪は13件で、届け出をしているホテル(10件)より多い。警察庁によると、類似なら18歳未満でも利用でき、安易に使われるという」というくだりがあった。これでは、ホテルが摘発されたようにも読み取れるが、正確には犯行場所だろう。

 8月6日の風俗行政研究会の「提言」でも、児童買春等の犯行場所になっているということが、類似ラブホテル規制の根拠のひとつとなっていた。その際の数字は、平成20年下半期の児童買春等の検挙のおける犯行場所で、届け出ラブホテルが266件、類似ラブホテルが327件、一般旅館・ホテルが65件、その他の場所が786件。「類似ラブホテルが届け出ラブホテルを上回る結果となっており、善良の風俗保持、少年の健全育成等の観点からも、類似ラブホテルが問題化している状況が認められる」とされた。最も多い「その他の場所」がどこなのか、明記はされていない。もちろん、児童買春等の犯行場所になること自体は問題だが、これだけで、類似ラブホテルが児童(一般人なら小学生をイメージするが、法律では18歳未満。念のため)の性犯罪の温床になっているという論拠とするのは、かなり無理があるのではないか。

 今回の記事には、もうひとつ気になるくだりがある。「警察庁は、ラブホテルの定義の見直しを進めているが、ビジネスホテルにも休憩料金や空室表示、機械受け付けなどが導入されており、線引きは難しいという」もの。10月には政令を改正するというマスコミを通じての発表は何だったのか。もちろん、警察庁と所轄等の担当者との見解の相違は、いまに始まったことではないから、これをもって改正がうやむやになるとは思わないほうがよいだろう。
 さらに、関西大教授の「実態に合わない風営法の要件を見直し、自治体が個別に悪質なホテルに対する指導、監督を強化し、警察と連携を取るべき」というコメントも引用されている。政令改正には難しい問題が多く、条例に委ねようというのか。
 ともあれ、今回の記事は、何か意図があってのものなのか、それとも単なる「埋め草」記事なのか……。

季刊LH-NEXT編集長 多田義則